6月30日は夏越の大祓だった。
夏越の大祓とは、1年の半分にあたる6月30日に、
半年の間に、身に溜まった罪や穢を落とし、
残り半分の息災を祈願する神事である。
生まれて初めてこの大祓式に参加するために地元の神社へ行った。
何故この神事に参加しようと思ったかというと、
「茅の輪くぐり」を体験してみたかったからなのだ。
「茅の輪」とは、大祓に境内などに設けられる
茅(ちがや)で作られた大きな輪のことである。
この輪を、左回り・右回り・左回り、と八の字を書くように
三度くぐり抜ける。
これが「茅の輪くぐり」で、これにより厄が落ち、身が清められるという。
何年も前に神社の境内に「茅の輪」があるのを見たことがあった。
あれは一体何だったのか、とずっと不思議に思っていた。
そして最近、それが茅で作られた「茅の輪」というもので、
「茅の輪くぐり」をするためのものであると知った。
さらに、実はこの「茅の輪くぐり」と似たようなことが、
この時期、世界のあちこちで行われているらしいのだ。
人種を越えて、自然の草で編まれた輪に、
何かしらのパワーがあると信じる不思議さに興味を惹かれた。
神事の中では、「茅の輪くぐり」の他にも、
竹と和紙で作った「形代」に息を吹きかけて穢を移す、
ということも行われた。
そんな訳で、初めて参加した大祓式は、最後の直会まで含め、
所要時間は1時間ほどだった。
全体として、とても興味深く、心底清々しい気持ちになった。
おまけに神社の御札やお餅まで頂いて、満足感いっぱいで帰路についた。
12月の大祓にも参加しようかと考えている。