梅雨が明けていないのに、連日の猛暑が続いている。
できるだけ日中の外出は避け、用事は日が沈んでからと決めていた。
そんなわけで、メルカリで売れた商品を発送するため、
夕方、近所のコンビニへ向かって歩いていた時だった。
一瞬、体勢が崩れ、次の瞬間、ものすごい激痛とともに
道路に蹲っていた。
薄暗闇の中でもはっきりとわかるくらい、
右足首がみるみる腫れ上がっていく。
左膝も擦りむけて、ジンジンと痛む。
幸い、裏路地には人影はなく、
しばらく立ち上がれないまま、半泣き状態でいた。
状況を整理するとこうだ。
いつも通るその裏路地は、舗装はされているがアスファルトは痛み、
所々亀裂があったり、浅く穴があいていたりする。
暗闇ということもあり、その浅い穴に気づかず、足を取らてしまった。
少し底の高いスニーカーを素足で履いていた。
そのため、靴の中で足がひねりやすくなっていたのだと思う。
激痛とパニックが収まって立ち上がると、何とか歩けそうだ。
「よかった。骨折はしてなさそう。」
そう思って、まだ痛む足を引きずりながら用事を済ませ、
何とか帰宅した。
翌朝、整形外科で診察を受けると、
「骨折してますね。」と言われる。
え〜っ?捻挫じゃないの?
詳しく言えば、踝の表面の骨が欠けてしまっているとのこと。
確かに、レントゲン写真には欠けた骨がはっきり写っていた。
骨が折れると出血が起き、ひどく腫れ上がるのだそう。
私の足首が象のようになっていたのも無理はない。
全治1ヶ月。ギブスをしながらの生活が始まる。
「とんだ災難でしたね。」
医師から慰めにもならない言葉をかけられる。
「不運の宝くじに当たる」とはこういうことなのだなぁ、と思う。
つい1週間前に大祓に行ったのに、なんでだろう?
いやいや、もっと大きな災難を逃れて、この程度で済んだのかも。
あれこれ考えても仕方ない。
起きることが起きるのだから。
とはいえ、これから制限される事のあれこれを考えると、ちょっと憂鬱だ。
そして、猛暑の中でのギブス生活はどう考えてもつらい。
生まれて初めての骨折。
人生には色々なことが起こる。